初めての歌舞伎「切られの与三」に行った感想。
日本のKAWAII文化を世界へ発信したいと思い
KAWAII空間づくりをオフィスで実現してきましたが
そもそも「日本らしさ」とはどんなものか、
日本の誇れるものはどれほどのものなのか、
興味はあるもののはるかに知識不足な私が前提のお話です。
歴史を遡ると以前お仕事で、日本の食文化における文化的価値を高める「九十九座」という会社の
対談企画でインタビュアーをさせて頂いたことがあります。
対談企画では、2人の日本の伝統人にお会いさせて頂きました。
1人は世界的に有名な金箔の箔士、裕人礫翔先生。
国宝「風神雷神図屏風」の金箔装飾の復元をはじめ
歴史的重要文化財の再現技術で特許を取得。
独自ブランドとして展開する創作作品はルーブル美術館に出品され
GIVENCHYとメイクアップコラボをされるなど世界的に活躍されている方です。
News | -GOLD LEAF KYOTO- 世界的な金箔アーティスト・裕人礫翔の世界を表現するブランド
もう1人は京都の染め師、奥田祐斎先生。
平安時代より天皇の第一礼装とされていた幻の染め物「黄櫨染(こうろぜん)」の
現代再現に成功し、独自研究により光で染め色が変化する
「夢こうろ染(ゆめこうろぞめ)」を発掘。
ルーヴル美術館で作品を展示されるなど世界中から注目を集める方です。
お話を伺うとやはり歴史や美術、日本の伝統という視点に興味が注がれ
自分が知らないことが沢山あり、素晴らしい芸術が広がっていて
もっと「知りたい」という思いが強くなったことを覚えています。
受験の選考が日本史だったことくらいしか
私の人生において「歴史」は遠い存在ではありましたが
何事においても興味を持つ性なのが私です。
ご縁がきっかけで「能」を見に行ったこともありました。
そして今回は「歌舞伎」の世界へ飛び込んでみたくなったのです。
前置きが長くなりましたが、「歌舞伎」の世界へ足を踏み入れるのは初めてで
この日が来るのがなんとも待ち遠しく感じました。
私が見に行ったのは(本当は市川海老蔵さんのを見たかったけれど・・)
「切られの与三」という作品です!
渋谷の文化村に行ってきました☆
初めましての文化村。中はこんな感じ!
吹き抜けが美しかったです✨
主演の与三郎は 中村七之助 さん
お相手役のお富は 中村梅枝 さん
ざっくり内容をお伝えすると、「切られの予三」は美男美女の恋愛物語。
別れと再会を繰り返し、与三郎はずっとお富を想ってる。
お富はその場その場で、うまく人生をすり抜けてる感じがしました。
女性、強し!という印象でしょうか。
私が初めての歌舞伎の世界で驚いたことは4つ。
1、休憩が3回あった!
映画は休憩がないし、舞台も1回くらいしか休憩はないのに
歌舞伎は3回もありました。
そしてその間に草餅とか味噌餅とか売られていて、
和菓子を食べながら鑑賞できることが面白いな~と思った瞬間でした。
でも長いので腰とか疲れやすいかも。。
2、内容が理解できる!
「能」を見に行ったときは、正直何を喋っているのか想像を膨らませないと
理解に苦しむところがあったけれど
すべてわかりやすい日本語というか、何を言ってるかわかるので
物語がすっと入ってきました。
3、観客を巻き込む!
舞台はあるものの、主人公や役者さんが観客席の階段やら
後ろ口から出てくるので、会場全体に臨場感がありました。
有名役者さんを近くで見ることが出来て
映画とは違った、会場全体で楽しめるんだな~と思った瞬間でした。
4、音楽が現代的!
特にこの「切られの予三」は現代風アレンジの挑戦をしているらしく
歌舞伎といえばもっと音楽も古風なのかと思いきや
ピアノ、コントラバス、パーカッションなどの旋律で
音楽がとても現代風なのです。
音楽だけ聴いてたら歌舞伎じゃないかも!?と思うくらい。
歌舞伎は三味線か太鼓しかでてこないと思ってたから(←偏見?w)
私のような若輩者でものめりこみやすい世界観でした!
あとはとにかく長い長いプログラムなのに
役者の方々が、ぜーーーんぶ覚えてぜーーーんぶ演じてるのかと思うと
素晴らしいプロ意識というか
これがプロの世界なんだな~と感動しました。
どれほどの練習をしているのだろう、と。
表情、仕草一つとっても凄く突き詰めているのかと思うと
深く深く深ーい世界なんだろうなと
ただただ感動致しました。
私くらいの年齢層の人はあまりいませんでしたが
とても面白く見ることが出来たので
もっとたくさんの人に「歌舞伎」の世界が広がったらいいなと思った1日でした。
新しい世界へ飛び込むのって本当に楽しい。
これからもまだまだ知らない世界を探検してみたいと思えた1日でした✨
皆さまも歌舞伎の世界に触れてみてはいかがでしょうか(^^)?
*asuka*